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2013年 決算特別委員会-10月23日

芳賀委員
 公営企業にとってやはり社会貢献事業というのは大変重要だと考えております。ちょっと細かな点なんですが、今回、かながわの森の町内会事業について伺ってまいりたいと思います。
 決算概要によると、水源の森林づくりの推進として、かながわ森の町内会事業を実施したとのことです。このかながわ森の町内会事業の取組の状況などについて、何点か伺いたいと思います。
 まず最初に、かながわ森の町内会事業の概要と電気事業で取り組んでいる理由について伺いたいと思います。
発電課長
 かながわ森の町内会事業の概要でございますが、まず森林の健全な育成には、間伐が重要となりますが、間伐材の市場価格の低迷によりまして、売却価格と自治体からの補助金だけでは、経済性が確保できないことから、間伐が進まない状況がございましたので、間伐材を紙の原料として利用することで、経済性が確保できる新たな仕組みを構築したものでございます。
 この仕組みは、この取組に賛同していただいた企業、私ども、サポーター企業と呼んでおりますけれども、この企業が、パンフレットなどを印刷する際、一定の間伐支援費を含んだ間伐に寄与する紙を使用していただくものでございます。
 この間伐支援費は、印刷会社から紙販売会社を通じて、私どもが協働しておりますNPОに一旦プールされます。そして、森林組合から搬出された間伐材をチップとして製紙会社が受け入れた後に、NPОから間伐支援費が森林組合に送られ、間伐材の売却価格と自治体の補助金等を合わせて、経済性を確保し、間伐を進めるものでございます。
 また、その仕組みにつきましては、企業にとりましては、寄附金など、直接的な金銭支援ではなく、印刷物を通した容易で継続しやすい環境貢献活動となっております。
 電気事業で取り組む理由でございますが、森林がつくり出す水を使い、水力発電を行っている電気事業が森林の健全な育成に寄与することは、電気事業自身にも大変メリットがありますし、またこの取組の実施によって、電気事業に対する地域の理解が一層増すものと考え、環境の保全や地域への貢献の一環として、かながわ森の町内会事業を実施することとしたものでございます。
芳賀委員
 この事業はNPОとの協働事業として行っているとのことですが、企業庁とNPОとはそれぞれどのような役割を担っているのか、伺いたいと思います。
発電課長
 具体的な役割分担でございますが、企業庁は、このかながわ森の町内会事業の全体的な計画策定や進行管理を行うとともに、森林組合や地元自治体等との調整、事業全体の広報計画を行っております。
 NPОにつきましては、この取組に賛同してくれるサポーター企業への訪問説明や、製紙会社、紙販売会社、印刷会社との調整、ホームページを利用した広報、間伐支援費の管理などの役割を担っております。
芳賀委員
 平成22年度より取組を行っているようですが、平成24年度までのサポーター企業の状況や間伐の促進状況について伺いたいと思います。また、今年度の間伐の実施状況についても併せて伺います。
発電課長
 まず、サポーター企業の状況でございますが、平成24年度末までの累計は61社でございます。今年の9月末現在では64社となっております。
 なお、この取組に賛同して、今後、印刷発注を検討してくれている企業を含めますと118社となります。
 また、間伐支援費は平成24年度末までの累計で約393万円でございまして、そのうち約198万円を間伐支援に充てることができました。この支援によって行われた間伐は、面積にいたしますと10.2ヘクタール、間伐材の重さにすると約126トンとなっております。
 今年度の間伐につきましては、相模原市と愛川町、そして山北町の森林を対象にしておりまして、平成24年度と同程度の規模でございます間伐面積で約10ヘクタール、間伐材の重さにすると約90トン、間伐支援費といたしましては約140万円を想定してございます。
芳賀委員
 今、数字をお聞きすると、金額は少ないんですけれども、やはりこの事業の社会貢献性などについては、本当に小さいことからこつこつと進めていただきたいなと思うんですが、最後に企業庁が今後、かながわ森の町内会事業にどのように取り組んでいくのか、伺いたいと思います。
発電課長
 かながわ森の町内会事業の今後の取組でございますが、この事業は、取組に賛同いただける企業一社一社の御負担によりまして、間伐を促進し、県内森林の健全育成に貢献していこうとする取組でございます。
 企業庁としても、この仕組みを企業に提供することで、地域貢献や環境貢献に位置付けております。
 さらに、サポーター企業は、毎年、見学会にも参加いただき、間伐の現場を見て、森林組合の職員から森林の現状について説明を受けるなど、より理解を深めていただくイベントも併せて実施しておりますので、今年度も実施する計画としております。
 なお、この仕組みは、定期的に間伐材を売却できることから、森林組合からも大変評価していただいております。また、森林の間伐は、継続的に実施していくことが必要であり、そのためには、この仕組みは今後も有効であると考えられますので、これからもより多くの企業に協力を求め、間伐支援ができるよう取り組んでまいりたいと考えております。
芳賀委員
 最後に、この質問の要望をさせていただきます。
 健全な森林の育成は、近年、地球温暖化に対する二酸化炭素の吸収源として、その重要性がクローズアップされています。さらに、水道用原水の供給を担っている県営電気事業がかながわ森の町内会事業を実施することは、水源かん養林を整備して、水源の保全につながる効果もあることから、民間セクションとも協働し、この事業に取り組むことの意義は大きいものと考えます。
 引き続き、この事業に取り組むことにより、神奈川の森林育成に貢献できるように御努力を期待したいと思います。
 それでは、私、最後の質問をさせていただきます。
 相模湖、津久井湖におけるアオコ対策について伺ってまいりたいと思います。
 企業庁の決算資料によると、相模湖、津久井湖におけるアオコ対策として、エアレーションや水生植物も利用した水質浄化施設の維持管理を行う水質浄化対策事業を行っており、平成24年度の決算額は7,162万余円、相模湖が2,266.5万円、津久井湖が4,896.2万円とのことですが、この事業について伺います。
 近年のアオコの発生状況について、まず伺いたいと思います。
利水課長
 近年のアオコの発生状況でございますけれども、県営水道の調査結果によりますと、1ミリリットル当たりの年間最大の発生細胞数でございます。
 相模湖でございますけれども、平成23年度には、アオコの発生は確認されてございません。それから、平成24年度につきましては2万8,000細胞、それから今年度につきましては現在までで3万2,000細胞、こちらは7月の結果となってございます。
 また、津久井湖につきましては、平成23年度、6,600細胞、平成24年度には650細胞、今年度につきましては、やはり7月の状況でございますけれども、1万細胞となってございます。
 いずれにいたしましても、異常発生の目安となっております1ミリリットル当たり10万細胞まで超える状況ではございませんので、異常発生している状況ではないというふうに考えてございます。
芳賀委員
 確認になりますけれども、エアレーションによりアオコの発生が抑制されるメカニズムについて伺いたいと思います。
利水課長
 アオコが抑制されるメカニズムでございますけれども、エアレーションは、水中に設置いたしました装置から空気の塊ですとか泡を発生させまして、周辺の水とともに水面まで泡を押し上げることで、深いところの水と浅いところの水が入れ替わりまして、湖の表層付近のアオコなどを光の届かないところに送り込みまして、光合成が行えないようにすること、それから表層付近の水温を低下させることで、アオコ等による増殖を抑制するといったものでございます。
芳賀委員
 近年のエアレーションの稼働状況について伺いたいと思います。
利水課長
 エアレーション装置でございますけれども、アオコの繁殖が活発となる汚水の表層水温が10度以上、又は湖の表層と水深10メートルの層の水温差が1度以上となるなどの一定の条件を満たした時期に稼働させております。このため、平年では3月中旬頃から11月中旬ぐらいまで稼働期間となってございます。
 平成24年につきましては、3月30日から11月8日までの計224日間のうち、出水などがございましたので、そのときは停止しているといったところで、それを除きますと、相模湖で210日、津久井湖で206日稼働いたしました。
芳賀委員
 エアレーションの効果について伺いたいと思います。
利水課長
 エアレーションの効果でございますけれども、一般的には、先ほど言いましたけれども、1ミリリットル当たり10万細胞を超えると、広範囲にわたって湖を覆う状態、アオコの異常発生といった目安とされてございます。
 観測が開始されました昭和55年度から、エアレーション装置が設置される以前までの異常発生の状況でございますけれども、相模湖では13年間で9回、それから津久井湖では18年間で4回発生してございます。
 設置した以降につきましては、相模湖では20年間で3回、津久井湖では15年間で3回となってございまして、回数から言いますと減少していることから、アオコの発生抑制に一定の効果があるものというふうに考えてございます。
芳賀委員
 アオコの発生は、水道水の水質に影響を及ぼすものなのかどうか、伺いたいと思います。
浄水課長
 水道水の水質に及ぼす影響は、アオコの原因となります植物プランクトンの種類によって異なります。例えば、細胞が非常に小さいため、浄水処理で取り除くことが難しくなるものや、カビ臭の原因となる物質を発生するものがあります。このため、水道水の水質に影響を及ぼさないよう、プランクトンの種類や量などに応じて浄水処理をするなどの対策が必要となります。
芳賀委員
 県営水道では、アオコの状況をどのように監視されているんでしょうか。
浄水課長
 県営水道では、アオコの発生状況を監視するために、定期的に、相模湖や津久井湖に生息しているプランクトンの種類や数の他、カビ臭物質の濃度も測定しております。さらに、谷ケ原浄水場では、カビ臭物質の濃度を自動的に24時間連続で分析できる装置は配備し、監視体制を整えております。
芳賀委員
 県営水道では、アオコが発生した場合、水道水の水質への影響を防ぐため、どのような対策を行っているのでしょうか。
浄水課長
 県営水道では、アオコが問題になった昭和50年代後半からノウハウを集積してきております。こうしたノウハウを活用し、植物プランクトンの種類に応じた対策を行っております。
 例えば、細胞が非常に小さく、浄水処理で取り除くことが難しくなるものが多い場合には、より効果的に集めて除去できるよう、凝集剤という薬品の注入量を増やすなどの対策を講じております。
 また、カビ臭物質を発生するものが多い場合には、臭いの原因となる物質を取り除くために、活性炭などを注入するなどの対策はとりまして、安全で良質な水道水の供給に万全を期しております。
芳賀委員
 続いて、水生植物を利用した水質浄化施設の維持管理を行うということであるんですが、この水生植物について御説明をお願いいたします。
利水課長
 津久井湖で行っている植物を利用した水質浄化対策でございます。
 湖の下流の地点の二つの地区で実施してございます。ポンプでくみ上げた湖の水を棚田の方へ流しまして、自然浄化機能を利用してろ過してございます。
 平成14年度から効果の検証を開始いたしまして、その効果でございますけれども、富栄養化の原因となっております窒素、リンの値を棚田の流入部と流出部で比較いたしますと、平均で、窒素が約12%、リンは約8%除去されていることが確認されてございます。今後も、調査を継続しながら、効果の検証を行っていきたいというふうに考えております。
芳賀委員
 このビオトープに関してなんですけれども、特に費用といった点についてはどのようなことになっているのか、伺いたいと思います。
利水課長
 費用の方も水質浄化対策事業の中でやっておりまして、こちらは県土整備局からの受託事業となってございます。
 平成24年度の費用でございますけれども、調査受託費ですとか、それからポンプの動力費、それから棚田の維持管理、こういったものが費用になってございます。金額的には、受託費で見ますと1,500万円ほど、こういうふうになってございます。
芳賀委員
 このビオトープなんですけれども、今後、他の箇所だとか、企業庁が所管している中で、候補地というか、そういった検討などはされているのか、伺いたいと思います。
利水課長
 先ほども御説明させていただきましたけれども、検討会を開きながら、効果の検証を今後も行っていくといったところで、一定の効果は認められているんですが、その検討会の中では、面積を増やすとか、そういった話は今のところ出ておりませんので、今の浄化施設の検証を引き続き続けていくといったところでございます。
芳賀委員
 それでは、最後に要望させていただきたいと思います。
 相模湖、津久井湖でのアオコの発生を抑制し、水道水源の水質保全を図るエアレーション装置は、良質な水を安定的に供給するためにも重要な施設でありますし、適切に維持することが非常に重要であると考えております。
 今後とも、適切な維持管理をお願いするとともに、ビオトープなどに関しても、様々検討されて、我が党の中では、湖からやはり水の流れをつくって、しっかりと水源環境を新たに取り戻していくといったような施策も掲げていたりいたしますので、是非ともそのような検討もされながら、今後とも適切な維持管理をお願いするとともに、浄水場においても安全で良質な水質づくりに努めてもらいたいと思っております。以上で質問を終わらせていただきます。