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2013年 第一回 定例会-02月26日 一般質問NO.1

◆《本会議録-平成25年第1回-20130226-027301-質問・答弁-芳賀ようじ議員-一般質問①文化芸術の継続的・効果的な振興について②県民の防災リテラシーと地域の防災力の向上について③流域下水道施設の耐震対策について④健康診断の受診率の向上について⑤県民との協働で進める森林づくりについて⑥公立学校教員のメンタルヘルス対策について》

  〔芳賀ようじ議員発言の許可を求む〕
〇副議長(笠間茂治) 芳賀ようじ君。
  〔芳賀ようじ議員登壇〕(拍手)
  〔副議長退席、議長着席〕
〇芳賀ようじ議員 みんなの党神奈川県議会議員団の芳賀ようじです。
  議長のお許しをいただきましたので、我が会派の一員として、通告に従い、順次質問をさせていただきます。
  知事、県土整備局長、保健福祉局長、環境農政局長、教育長におかれましては、明快なご答弁をよろしくお願い申し上げます。
  また、同僚議員並びに先輩議員の皆様におかれましては、しばしの間ご清聴いただきますようよろしくお願いします。
  それでは、質問に入ります。
  質問の第1は、本県における文化芸術の継続的・効果的な振興についてです。
  文化芸術が一部の高尚な人々のものであり、また教養として学ぶべきものであった昔と違い、今の日本の社会において、文化芸術という言葉はその指し示す範囲が非常に広範囲で、美術や音楽、映画、アニメ、ファッション、落語、歌舞伎など、文化芸術はここからここまでのものという定義も曖昧であるため、個人の主観によってその指し示す範囲が異なっています。言いかえれば、様々な文化芸術の許容範囲が存在していると言えるでしょう。
  文化芸術の概念が大きく拡張してきていることは、注目すべき事実です。私の個人的感覚からすれば、AKB48もパティシエも、そのパフォーマンスや生み出されるスイーツに芸術性を感じるものであり、私が文化芸術だと感じる枠の中にそれらは入っています。
  このように、現状の文化芸術の中にはコマーシャル的なものや興行の側面を持ったものもあり、行政が文化芸術を振興する場合に、特に現状のような財政難という厳しい状況では、その必要性と意義についてどう説明するのか、どう振興するのか、そもそも文化芸術を本当に振興する必要はあるのかと、県民の皆さんの中にも疑問を持たれる方がいるかもしれません。また、行政がどのようにコマーシャルな、又はノンコマーシャルな文化芸術と関わっていくのか、難しい判断を迫られていると私は思います。
  私は、行政の文化芸術振興の必要性について否定的な考えを初めは持っておりました。しかし、今では文化芸術の振興の必要性について考えるときに、アメリカの経済学者のウィリアム・J・ボーモル、ウィリアム・G・ボーエンが共著した、舞台芸術 芸術と経済のジレンマという、アメリカにおける文化芸術振興についてさまざまな観点から分析し、行政と文化芸術についても言及した著書があるのですが、その中で、芸術が、自分自身の失敗が原因でないのに公的支援がなければ生き残れないとしたら、必要な支援は行われるべきであるという一説を念頭に置きます。
  アメリカと違い寄附文化が余り根づいていない日本の社会風土では、行政の支援なしに、民間の寄附だけで文化芸術の多様性を保つのは困難ですし、市場原理の中を生き抜ける文化芸術だけで社会が豊かで文化的になるのは難しいと思います。むしろヨーロッパ型の、行政支援も文化芸術の多様性を保つための一つの手段として考える方が健全だと、私はあの一文を読んでから考えるようになりました。
  現に国においても、東京都、沖縄県、大阪府においても、アーツカウンシルというイギリスで制度化されている、第三者機関を設けてプラン、ドゥー、チェック、アクションと言われるPDCAサイクルをもとにした継続的文化芸術振興を行うといった、いわゆるヨーロッパ型と呼ばれる手段がとられようとしています。実際に、東京都ではアーツカウンシルが設立されました。
  文化芸術振興における行政の重要な役割は、公的支援がなければ生き残ることが難しいもの、例えばオーケストラやコンテンポラリーダンスや舞台芸術ですが、このような音楽の芸術性やダンスの先進性、県民の皆さんが文化芸術に触れる機会をふやすことを振興することです。行政が振興した結果、これらが社会に存在し続けることが公共益であると考えます。
  なかなか普段生活していて、特にこの公的支援が必要な文化芸術が存在していることによる公益を享受していると感じられないのは否めませんが、行政がこれらを振興することによって社会における文化芸術の多様性が保たれ、必ずや社会に良い影響を与えていると信じています。
  このような思いから本県の文化芸術振興の取り組みに目を向けると、今年度から文化資源を活用した地域の活性化、賑わいづくりの取り組みとして、横浜市と連携し、マグネット・カルチャー─マグカル事業をスタートさせました。先日、その皮切りとして、神奈川芸術劇場で知事や横浜市出身の俳優によるトークショーと、カナダのケべック州からアートサーカスで世界的に著名になったシルク・ドゥ・ソレイユ出身の7Fingersというグループによる公演が行われたのは記憶に新しいところです。
  こうした文化芸術資源を活用して地域の賑わいづくりを行っていくといった取り組みは、短期的な利益や成果のみを追求するのではなく、中長期的なまちづくりの視点でも進めることが大切です。文化芸術の振興について継続的に取り組んでいくことは、神奈川でこれからマグカルを戦略的に進めていくためにも有効なのではないかと考えます。
  昨年6月に制定し、施行された劇場、音楽堂等の活性化に関する法律、いわゆる劇場法では、「文化芸術の特質を踏まえ、国及び地方公共団体が劇場、音楽堂等に関する施策を講ずるに当たっては、短期的な経済効率性を一律に求めるのではなく、長期的かつ継続的に行うよう配慮する必要がある。」としています。文化芸術の振興について継続的に取り組んでいくことは、神奈川でこれからマグカルを戦略的に進めていくためにも有効なのではないかと考えます。
  一方、さきにも述べたように、文化芸術に対する曖昧さ、分かりにくさが存在することは確かであり、振興において助成等で税金を注ぐ以上は、その効果をしっかりと検証しながら進めることが求められます。また、成果に対する説明が行われ、県民の皆さんが納得できなければいけません。県民の皆さんが納得できるように文化芸術振興に関する分かりやすい指標を作ることは高度であり、また、その結果が本当に目に見えて分かるものなのか、それとも公共益のような漠然としたものなのか、説明を行うには専門的知見や経験が必須であります。
  そこで、少しでも曖昧さや分かりにくさをなくすために、文化芸術の支援、振興に向けた事業を第三者の目で客観的に評価し、次のステップにつなげていくことが不可欠であると考えます。新たな取り組みであるマグカル事業についても、限りある経費で最大の効果を生むよう工夫や努力を積み重ね、芸術文化振興に寄与し、地域の魅力として大いに発信していただきたいと思っています。
  そこで、知事にお伺いします。
  文化芸術の振興に向けた事業の継続的、効果的な展開についてどのように考えているのか、また、マグカル事業の今後の展開についてどのように考えているのか伺います。
  質問の第2は、県民の防災リテラシーと地域の防災力の向上についてです。
  「神奈川県地震災害対策推進条例」が昨年12月に成立をし、本年4月に施行されることとなりました。私は震災対策調査特別委員会の委員を約2年間務めさせていただき、さまざまな課題について調査をさせていただきました。今後はこの条例に基づく対策の推進が課題となりますが、条例は東日本大震災の教訓を踏まえ、県民の皆さんや事業者の皆さんの自助と共助の促進を図ることを目的としており、具体的な対策の着実な推進が望まれるところです。つまり、自分のことは自分自身で守る自助と、近隣の皆さんとお互いに協力し、災害などに対応する共助の備えを欠かさないようにしていこうということですが、ここで重要になるのが県民の皆さんの防災リテラシーです。
  防災リテラシーとは、一人一人が地震などの自然災害から自分の身を守るための知識や技術をみずから習得し、活用する能力を表す言葉です。この防災リテラシーの向上について、震災対策調査特別委員会でも意見をさせていただきましたが、改めて、条例が目指す県民の自助、共助の促進のためには県民の皆さんの防災リテラシーの向上が極めて重要であると認識をしております。
  とりわけ大規模地震発生時には、消防隊や警察などの公助の対応を待つ余裕はないと考えられますし、自助で対処できることも限定的になる可能性が高いため、地域の住民の方々がお互いに協力し合い、難局を乗り切っていく共助が非常に重要です。いざというときに備えた日ごろからの訓練や普段のコミュニケーションも、お互いに助け合うことには欠かせないものであります。そして、地域の生命線となるこの自主防災活動などの共助を担うのは、自治会などの地域のコミュニティです。
  東日本大震災においても地域の住民の皆さんがお互いに声をかけ合い、避難、救助をし、危機を乗り切った事例もありました。しかし、都市化の進展に伴い居住地と仕事場等の遠隔化が進み、通学、買い物等の生活圏も拡大し、居住地域において生活している時間が都市化される前よりも短くなると同時に、核家族化や高齢者の単身住まいの増加などの家族形態の変化に伴い、今まで以上に近隣住民同士のコミュニケーションが減り、以前はどこの地域にもあったはずのコミュニティ力の弱体化が指摘されています。
  地域コミュニティは、平常時の訓練や資機材の整備などの災害への準備、災害発生時には初期の消火や救助活動、情報伝達、避難所の運営など、地震災害に対応する共助の活動に大きな役割を担うものであり、地域防災の観点からも、地域コミュニティの活性化とコミュニティ力を復活させることは非常に重要です。こうした課題に対して、まずは県民お一人お一人の防災リテラシーの向上により、地域全体の防災対応力の向上につなげることが必要だと考えます。また、それによって、地震防災対策を軸として地域コミュニティの活性化が図られるといった好循環が生まれることも期待されるところであります。
  そこで、知事にお伺いします。
  地域における防災力の充実向上の観点から、まず県民の防災リテラシーの向上が重要だと考えますが、県は今後どのように取り組むのか伺います。
  質問の第3は、流域下水道施設の耐震対策についてです。
  平成7年1月に発生した阪神・淡路大震災は、大都市を直撃した直下型の地震によって多くの人的被害をもたらすとともに、交通路、港湾施設等のインフラ施設、上下水道、通信、電気等ライフライン施設の機能を著しく損壊させました。また、平成23年3月に発生した東日本大震災は、マグニチュード9というこれまでの想定をはるかに超える規模の地震によって巨大な津波も発生し、北海道南岸から東北を経て関東南部に至る広大な範囲で多くのとうとい命を奪い、甚大な施設被害を発生させました。
  下水道施設では、国土交通省のホームページによると1都12県に及ぶ範囲で下水処理場が129箇所、ポンプ場が112箇所、下水道管が約650キロメートル被災しており、本県においても被害が発生しました。
  このような被害を目の当たりにして改めて大規模地震の恐ろしさを認識したところであり、さきにも述べましたが本県では条例を成立させましたし、全国的にも防災への関心が高まっている状況です。
  東日本大震災では、県内で最大震度5強の揺れを観測しました。幸い大きな被害こそなかったものの、今後発生すると言われている東海地震や南関東地震、首都直下地震などの大規模地震では大きな被害の発生が懸念されています。
  本県の流域下水道は、県民の皆さんの飲み水として欠くことのできない相模川や酒匂川の水質保全と、流域市町の生活環境の向上を図るため、複数の市町の枠を超え、広域的かつ効率的な下水処理を担うものであり、現在、両流域合わせて21市町の約200万人の県民の皆さんが利用しています。一たび大規模地震が発生し、下水道施設が被災して機能が停止してしまうと、未処理下水の流出による水道水源の汚染や生活環境の悪化、伝染病の発生が懸念されるほか、マンホールの突出や道路陥没による交通障害など、県民生活への影響は甚大なものになることが予想されます。流域下水道は多くの県民の皆さんの生活や健康に直結した最も重要なライフラインの一つであり、下水処理場や下水道管の耐震性の向上に一層努めていく必要があると考えます。
  そこで、県土整備局長にお伺いいたします。
  本県の流域下水道施設の耐震対策の現状と、今後どのように取り組んでいくのか伺います。
  質問の第4は、健康診断の受診率の向上についてです。
  先月の定例記者会見で、知事は健康寿命日本一を目指すと宣言され、本定例会の代表質問においても改めて、いのち全開宣言として食や運動などを通じた健康づくりに取り組むと答弁されました。これらの取り組みは県民の皆さんを健康で元気にし、生活の質の向上につながるものであります。大いに期待するところですが、どんなに健康に気を使っている人であっても病気になってしまうこともあるのが現実です。
  このような現実にどう対処していくのか。それは、病気を早期発見できる環境を自分自身で整えることが一つの道であると考えます。病気の早期発見につなげるためには、定期的に健康診断を受診することが効果的であると思います。しかしながら、仕事の忙しさもあってか、働き盛りの世代における健康診断の受診率が芳しくないことを最近よく耳にします。
  そのような中、健康診断を受けない社員とその上司はボーナスをカットするという、健康診断受診率100%を目指すとある企業の取り組みが報道され、最近、大きな話題になりました。また、さまざまな理由で健康診断を受診できず、手軽に1項目で良いので健診をしたいというニーズに合わせ、ワンコイン健診という、500円で手軽に健診を行って社会全体の健診率向上を実現させたいという会社も現れています。この簡易健診には法律上の乗り越えるべきハードルもあり、まだまだ課題は多くありますが、健康診断の受診率が芳しくないことに注目し、その解決に挑む姿勢は一定の社会的評価を受けていますし、このように社会問題を解決しようと取り組むことはソーシャルビジネスと呼ばれ、注目されているのも事実です。
  このように、健康診断の受診率は社会問題化しており、受診率向上に向けて何らかの対策がとられる時期に来ているのではないかと考えます。
  働き盛りの方々への健康診断の実施主体は市町村や企業、保険者などであって、県が直接実施しているものでないことは承知をしておりますが、健康診断を受ける人がふえることによって病気が早期に発見されることから、医療費の抑制にもつながるのではないかと考えます。また、本県が進める健康寿命を延ばす取り組みとしても合致するものであり、取り組むべき課題と考えます。
  そこで、保健福祉局長にお伺いします。
  県民の健康診断の受診率向上に向け、県としてどのように取り組んでいるのか伺います。
  質問の第5は、県民との協働で進める森林づくりについてです。
  「水源環境保全・再生実行5か年計画」も第2期目になり、特別対策事業として取り組みが進められている水源の森林づくり事業や地域水源林整備事業においても、間伐などの森林整備の成果が着実に現れてきていると認識しています。こうした水源の森林づくり事業が順調に進捗している背景には、超過課税をお支払いいただいている県民の皆さんの水源環境保全・再生へのご理解と、森林整備のプロである林業事業者の本県の森林整備へのご尽力があることは言うまでもありません。
  一方で、県民の皆さんの善意、いわゆるボランティアによる地道な森林づくり活動があることも忘れてはいけません。昨年の秋、私は松田町寄地内の寄水源林を訪れたのですが、森のあちらこちらに本県の水源の森林づくり事業へ協力する旨が書かれた企業や団体の看板が並んでいるのが印象的でした。さらに、その日は協力企業の森林づくり活動が行われる日となっており、社員やその家族の皆さんが森林インストラクターの指導を受けながら、これから間伐作業を行うところでありました。水源の森林づくりにこのように大勢の皆さんが行動していただいていることに、そして作業のために集まった皆さんの笑顔に、ボランティアによる活動の重要性を確認できました。
  そこで、このような森林づくりボランティアに参加した人数の推移を見てみますと、10年前の平成14年度は約6,400人でしたが、平成23年度は約9,400人と、参加者数は毎年ほぼ右肩上がりにふえており、県民の森林づくりに対する意識の高まりを実際の数値としても見てとることができます。私自身も横浜市金沢区におけるアマモ場再生や山下公園前の海の海底清掃活動の経験を通じて、生物多様性に資する豊かな自然環境を守っていくためには、行政だけでなく県民の皆さんのボランティアなどの善意を生かし、官民協働により積極的に活動することが必要だと考えております。森林づくりにおいても、まさに行政、県民、企業、団体が目的を共有し、協働で進めていくことが大切であることを認識いたしました。
  また、水源の森林づくりは、県民の皆さん一人一人の命の源である水を育む重要な取り組みであり、幅広く県民の皆さん全体に関心を持っていただくことが重要であると考えています。森林づくりのボランティア活動に参加されている方々を見ますと、私もその世代ではありますが、若い世代の参加が少ないという印象を受けております。若い世代のパワーも生かして、県民総力を挙げて森林づくりに取り組んでいくことが必要であると感じております。
  そこで、環境農政局長にお伺いします。
  県民、企業、団体との協働による森林づくりの重要性をどのように考え、取り組んできたのか、また、若い世代の一層の参加を促進するためどのような取り組みを行っていくのか、あわせて伺います。
  質問の第6は、公立学校教員のメンタルヘルス対策についてです。
  昨今の教育をめぐる環境は、児童・生徒への指導や保護者対応の複雑化、多様化など大変厳しい状況があります。また、最近ではいじめや体罰による事件が全国的に注目されるなど、より一層厳しさが増しております。こうした中、ベテラン、若手を問わず、教員が受けるストレスは大きくなってきていると考えます。
  平成24年12月に文部科学省が発表した全国の公立小中学校、高等学校、特別支援学校などに対して実施した調査結果に関する新聞報道によると、全国で平成23年度に鬱病などの精神疾患で休職した公立の小中学校、高等学校などの教員は、前年度より133人少ない5,274人でありますが、10年前の平成14年度の約2倍で、平成20年度から5,000人を超えており、依然として高い水準が続いています。
  こうしたことの背景として、私は、児童・生徒への指導や保護者対応などに関する教員の負担が増して、ストレスがたまる一方で悩みを抱え込んでしまい、真面目な人ほど追い詰められていくという状況があるのではないかと考えます。教員が精神疾患で休職した場合等の児童・生徒への影響を考えると、非常に憂慮すべきことです。また、教員が休職してしまうとそのしわ寄せが新たに他の教員に対する負担増につながり、ストレス要因をふやすという悪循環に陥る可能性も否定できません。このため、教員が精神疾患にならないように、教員一人一人をしっかりサポートする総合的なメンタルヘルス対策が大変重要と考えているところです。
  現代社会においては、特に教員に限らず、ストレスフルな生活環境や職場環境によって精神疾患を患う方が増加している一方で、精神疾患について理解もそれなりに進んできてはおりますが、私としては、メンタルヘルス対策として、教員がプライバシーを守られた環境の中で気兼ねなくカウンセラーに相談できる体制や、自分のメンタルヘルス不調に早く気がついて不調の初期のうちに相談することを促すメンタルヘルスチェックの実施などが必要と考えているところです。
  そこで、教育長にお伺いします。
  教育委員会においては、こうした公立学校の教員のメンタルヘルス対策についてこれまでどのように取り組んできたのか、また、今後どのような点を工夫、強化しようとしているのか伺います。
  以上をもちまして、私の1回目の質問を終わります。
  ご清聴ありがとうございました。
〔知事(黒岩祐治)発言の許可を求む〕
〇議長(竹内英明) 黒岩知事。
〔知事(黒岩祐治)登壇〕
〇知事(黒岩祐治) 芳賀議員のご質問に順次お答えしてまいります。
  まず、文化芸術の継続的、効果的な振興についてです。
  本県では、中長期的な視点に立って文化芸術の振興を図るため「神奈川県文化芸術振興条例」を制定し、「かながわ文化芸術振興計画」を策定して計画的、継続的に施策を進めています。また、各分野の専門家で構成する文化芸術振興審議会を設け、幅広い見地からご意見をいただいています。あわせて部会を設け、文化芸術活動団体に対する助成に当たって事業内容を芸術面から評価していただくなど、効果的な施策運営に努めています。
  そのほか、県民ホール本館と芸術劇場では第三者評価の仕組みを導入し、次年度以降の事業や運営に反映しています。また、他の地域の劇場と連携して合同でオペラなどの作品を制作し、本県の劇場の知名度を効果的に高めるといった工夫も行っています。
  次に、マグカル事業の展開です。
  この取り組みは、文化芸術が持つ人を引きつける力を神奈川の魅力とするため、まず横浜の中区から西区にかけてのエリアをニューヨークのブロードウエーのようにしようという発想で始めています。劇場などのハード整備を優先するのではなく、エリア内で行われている演劇やミュージカルといった魅力的なソフトを発掘し、フェイスブックなどを使って情報を発信してブームを作っていく、そういう考え方を基本に、既存の資源を最大限に活用しながらマグカル事業を進めてまいります。
  来年度からは、青少年センターでマグカル劇場を展開します。高校生を初めとする若者に演劇やダンス、音楽などを発表する場を積極的に提供し、青少年センターを若者文化の開放区にしていきたいと考えています。
  また、この地域には県庁本庁舎を初め歴史的建造物が数多くありますので、文化施設はもとより、これらの魅力的な建物も発表の場として効果的に活用してまいります。
  さらに、審議会からいただいたご意見、神奈川芸術劇場を広域交流拠点として県域ネットワークの形成と創造・発信活動を活発化すべきとのご指摘も踏まえ、横浜から県内各地へこの賑わいづくりを広げ、楽しさと魅力に溢れ、人を引きつけるマグネット神奈川を目指していきます。
  次に、県民の防災リテラシーと地域の防災力の向上についてお尋ねがありました。
  地域の防災力の向上には、地震災害から命を守るための知恵や対策を習得し、活用する、いわゆる防災リテラシーの向上が重要です。そのためには、県民一人一人の地震防災に関する意識や知識を高めていく取り組みが必要です。県では自助、共助の促進を目的に、県民や事業者の役割や対策を規定した「地震災害対策推進条例」を制定したところです。この条例の内容を分かりやすく周知することが県民の皆さんの防災意識の向上につながります。
  そこで、県のたよりなど県の広報媒体の活用はもとより、民間の事業者と協力して地震防災に関する普及啓発を図るかながわ減災サポート店も活用し、幅広い周知に努めていきます。
  さらに、次代を担う若者層の知識を高めるため、全公立学校へ配付した防災教育指導資料やDVD教材等の活用を促進するなど、引き続き市町村や教育機関と連携して、工夫を凝らした防災教育の充実にも努めていきます。
  また、地域の防災力の向上には県民一人一人の防災意識の向上に加え、地域コミュニティにおけるきずなの強化が大変重要であります。そのためには地域の防災訓練などを通じて消火や救助、避難誘導などを具体的に体験し、共助の意識を広げていくことが有効と考えます。県は引き続き市町村が行う地域主体の防災訓練に対して支援を行うなど、県民の皆さんが参加できる訓練機会の拡大に努めていきます。
  さらに、地域のきずなの強化に向けては、地域の防災活動を主導し求心力となる人材が必要です。そこで、防災リーダー人材養成講座の充実やボランティア団体との連携による人材育成事業の強化などを進めていきます。
  県としては新たな条例に基づき、市町村と連携を図りながら、県民の防災リテラシーと地域の防災力の向上に努めてまいります。
  私からの答弁は、以上です。
〔県土整備局長(高村栄二)発言の許可を求む〕
〇議長(竹内英明) 高村県土整備局長。
〇県土整備局長(高村栄二) 県土整備局関係のご質問にお答えいたします。
  流域下水道施設の耐震対策についてお尋ねがありました。
  県では相模川と酒匂川の流域下水道において、4箇所の下水処理場と延長約170キロメートルの下水道管を管理しています。
  施設の安全性を高めるため、耐震対策を着実に進めていくことが重要です。そこで、下水処理場にあるさまざまな施設のうち機能が停止すると県民の生活や健康への影響が大きい消毒処理施設や、その運転を制御する管理棟など25施設について、平成10年度から優先的に耐震化を進めてまいりました。そのうち現在までに20施設の耐震化が完了し、残りの5施設についても引き続き早期に耐震化を図っていきます。
  一方、下水道管については、管の構造や地盤の状況をもとに行った耐震診断の結果では、管理延長のうち2割の約30キロメートルは耐震対策が必要となっています。また、これらの下水道管は古いものでは建設後40年以上が経過しており、一般的な耐用年数である50年を順次超え、その対策を実施していくことになります。このため今後、耐震対策については老朽化対策とあわせて計画的に進めていくこととし、特に緊急輸送道路に埋設されている下水道管から優先的に進めるなど、効率的に取り組んでまいります。
  私からの答弁は以上です。
〔保健福祉局長(菊池善信)発言の許可を求む〕
〇議長(竹内英明) 菊池保健福祉局長。
〇保健福祉局長(菊池善信) 保健福祉局関係のご質問にお答えします。
  健康診断の受診率の向上についてお尋ねがありました。
  健康診断には、労働安全衛生法や学校保健安全法に基づき事業主や学校で実施されているもののほか、任意の人間ドックや保険者が40歳以上の者を対象にメタボリックシンドロームに着目して実施する特定健診などがあります。
  平成22年における広い意味での健康診断や人間ドックの受診率は、全国で65%程度であり、働き盛りである40代、50代の男性では75%を上回っていますが、子育て世代である30代、40代の女性は60%前後と低くなっています。また、特定健診に限ると受診率は全国で約43%、本県は40%程度であり、特に国民健康保険に加入する働き盛りの40代男性の受診率は10%を下回る状況にあります。
  生活習慣病は自覚症状がないまま進行するため、定期的な健康診断の受診は、自分の健康状態を把握することにより病気の早期発見につながることから、本県が目指す健康寿命日本一を実現するために欠かせないものです。特に、働き盛りや子育て世代の方々が病気になることは、その家族に与える影響も大きいことから、定期的な受診が望まれるところです。
  県は、これまでもホームページやリーフレットにより受診勧奨の啓発を行うほか、保険者や産業保健関係機関、市町村などで構成する協議会を設置し、情報共有や意見交換を行ってきました。しかしながら、なかなか効果が上がらないことから、今後は有識者のほか健康づくりに先駆的な取り組みを行っている民間企業や自治体などから成る会議を設置し、受診しやすい環境づくりへの取り組みなど、受診率向上に向けた戦略的な取り組みを検討し、実行に移してまいります。
  私からの答弁は、以上です。
〔環境農政局長(中島正信)発言の許可を求む〕
〇議長(竹内英明) 中島環境農政局長。
〇環境農政局長(中島正信) 環境農政局関係のご質問にお答えします。
  県民との協働で進める森林づくりについて、お尋ねがございました。
  まず、県民、企業、団体と協働で進める森林づくりについてです。
  県土の4割を占める森林は、豊かな水を育み、災害から私たちの生活を守り、安らぎを与えてくれる県民共有の貴重な財産です。これを県民の皆様と力を合わせて守り育てることは大変重要なことでありますので、県では全国に先がけて、昭和56年度から県民協働による森林づくりを開始し、平成9年度からは水源の森林づくり事業と一体で取り組みを進めてまいりました。これまでに延べ約2万7,000人の方が間伐や枝打ちを体験し、森林を大切にする意義は着実に定着しつつあると考えています。
  また、企業や団体が県の水源林整備に対して寄附し実際に整備を行う、森林再生パートナー制度には、現在39の企業や団体が参加しており、社員やご家族に活動していただいています。
  次に、森林づくりに若い世代の参加を促進するための取り組みについてです。
  森林は長い期間、継続して手をかけていかなければ、その恩恵が失われてしまうため、手入れの大切さを将来に伝えていく必要があります。そのために、若い世代に森林を直接肌で感じ、関心を持っていただくことが大変重要であると考えています。
  そこで、若いお父さん、お母さんの参加を募り、赤ちゃんの誕生に合わせて県が植えた苗木の成長を見守る、成長の森事業を平成19年度から開始し、好評をいただいています。これまでの参加人数は延べ5,300人を超え、子供の成長に合わせて苗木の成長を楽しみに、繰り返し森を訪れる方がふえています。今後は、実施場所を交通アクセスがよく地形も比較的緩やかな21世紀の森とし、森の中で参加者に直接苗木を植えていただくことでさらに森林への関心を高めてもらう取り組みを進めます。
  また、水のさとかながわづくりでは、水源地域の住民と都市地域の住民の交流を進めるなど、都市部の若い世代にも森林や水源環境に対する理解の促進を図っているところです。県民共有の財産である豊かな森林を次世代に引き継いでいけるよう、若い世代への普及啓発に一層取り組んでまいります。
  私からの答弁は以上です。
〔教育長(藤井良一)発言の許可を求む〕
〇議長(竹内英明) 藤井教育長。
〇教育長(藤井良一) 教育関係についてお答えいたします。
  公立学校の教員のメンタルヘルス対策についてお尋ねがありました。
  県教育委員会が所管する公立学校の教員の数は、平成23年度2万2,563名で病気休職者は224名、そのうち精神疾患による休職者は148名となっており、病気休職者全体の6割以上を占めています。平成12年度の精神疾患による休職者が105名であったことと比較すると、大幅に増加しております。
  教員が休職に入ると、年度途中のクラス担任や教科担任の交代など児童・生徒に大きな影響があるため、メンタルヘルス対策は重要な取り組みであると認識しています。しかし、この対策の難しい点は、相談することを知られたくないことや本人が心の不調を自覚しにくいことなどにあり、また、管理職も教員の心の不調のサインを見つけにくいということがあります。そこで、24時間常時受け付け可能な電話相談やカウンセラーによる面接相談など、プライバシーに配慮した相談しやすい仕組みを整え、周知に努めてきました。現在、県立学校の教員に対しては早目に心の不調に気がつくよう、カウンセラーが学校を順次訪問し、150項目の質問表により一人一人の心の状態を細かくチェックしています。
  また、管理職に対しては、カウンセラーが教員の心身の状況を県立学校ごとに分析し、その結果を校長に伝えるとともに適切なアドバイスをしています。さらに、校長などが教員の心の不調を見逃さないための研修や、複雑なケースについてはカウンセラーに相談できる体制を整え、支援を行っています。
  しかし、カウンセラーが学校を訪問し心の状態をチェックする取り組みは、1年間に実施できる学校の数に限りがあることや、対象が県立学校のみであることが課題となっております。そこで今年度、県立学校のすべての教員が、新たに作成した簡易セルフチェック表を活用して毎年心のチェックができるよう、体制の充実を図りました。今後このチェック表を活用した事業を小中学校の教員に拡大するとともに、管理職が積極的に問いかけをして相談などに適切に応じられるよう、研修などを充実してメンタルヘルス対策の強化に取り組んでまいります。
  以上でございます。
  〔芳賀ようじ議員発言の許可を求む〕
〇議長(竹内英明) 芳賀ようじ君。
〇芳賀ようじ議員 ご答弁ありがとうございました。少し時間がありますので、1点再質問をさせていただきたいと思います。
  文化芸術の振興に向けた事業の継続的、効果的な展開についてどのように考えているのかという部分での質問の中で、ご答弁として、審議会があって、部会もそこに設置をして今までやってきているということで、あと、劇場等については第三者機関を設けてやっているということなんですけれども、やはり成果に対する説明が行われて、県民の皆さんが納得をしているのかどうかというところについては、すごく私も今、疑問を持っております。
  私が言わせていただいていたアーツカウンシルという取り組みは、やはりそのような部分を何とか解決しようということで、国においてもこれから取り組まれてまいりますし、東京都は設立をして、大阪府、大阪市は共同でこのアーツカウンシルを設置して取り組んでいくということなんですけれども、今後、本県においてこの審議会を、アーツカウンシルにしろということは言いませんけれども、しっかりと県民の皆さんに分かりやすい説明ができるような機能強化等々のことを考えているのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
〔知事(黒岩祐治)発言の許可を求む〕
〇議長(竹内英明) 黒岩知事。
〔知事(黒岩祐治)登壇〕
〇知事(黒岩祐治) お答えします。
  文化芸術の継続的、効果的な振興についてのお話であります。
  私も、こういった分野に対して大変関心が強い分野であります。そして今、ちょうど神奈フィルの応援とかということもやっておりまして、まさに県民のご理解がなければ進められないというところであります。
  県民のご理解を得るためには、やはり情報をすべてオープンにする、みんなが分かる中でやっているという、これが何よりも基本だと思っております。こういった、神奈川県文化芸術振興審議会の中でもいろいろな議論がある、そういったものをできる限り皆さんに見える形で公開していきながら、私自身もできる限りいろいろな場を使ってご説明していきながら、神奈川のすばらしい芸術文化を守っていきたいと考えております。
  以上です。
  〔芳賀ようじ議員発言の許可を求む〕
〇議長(竹内英明) 芳賀ようじ君。
〇芳賀ようじ議員 ありがとうございます。
  アーツカウンシルの取り組みについては、大阪府と大阪市が共同で設置をしていると先ほども申しましたが、これはかなり画期的な話であります。ぜひ黒岩知事にも文化芸術振興で、横浜、川崎エリアについては各市長とも連携し、行政の枠にとらわれない形で、文化芸術振興についてはヨーロッパ型というか、アーツカウンシルのようなものを利用してやっていくということは本当にいいと思っております。
  ただ、ちょっと困ったことに、ヨーロッパでも財政難ということで、ヨーロッパ型の行政が支援をしていくということについて見直しが余儀なくされているという事実もあります。ですので、アメリカのように寄附が余り根づいていないという日本なんですけれども、寄附税制も今、大分進展をしてきております。民間から民間へのお金の流れを作るために何ができるかを行政も考えていく、これは今後の重要な課題ということだと思います。
  イギリスでアーツカウンシルが設立された動機の重要なもう一つに、政治の影響を芸術活動から排除するというような考え方も実はありまして、そういった部分も1度ぜひご検討いただけたらと思います。
  そして、マグネット・カルチャーなんですけれども、代表質問で二重行政について我が会派から質問をいたしましたが、マグカル・テーブルという有識者を集めた会議を主催されておりまして、あくまでもこれはマグカルの部分を話し合うという会議なんですけれども、黒岩知事と林市長が連名で、テーブルマスターとして名を連ねられております。この部分では、かなり狭くて限定的なんですけれども、今、いわゆる二重行政と言われているような部分をお2人で解消されているのかななどということも感じております。
  ですので、そういったことで、大阪府、大阪市などではしっかりと、行政の枠にとらわれないアーツカウンシルというような取り組み、これから取り組んでまいりますので、ぜひそのような部分を参考にしていただいて、神奈川でも、アーツカウンシルという名前にはこだわらなくてもいいんですが、審議会をもっと充実をさせていくですとか、そういった部分で県民の皆さんに文化芸術というものを分かりやすく伝えていく努力をしていただきたいと思います。
  以上で私の質問を終わらせていただきます。
  ご清聴ありがとうございました。