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2012年 環境農政常任委員会-12月21日

芳賀委員
 それでは、当常任委員会に付託されております諸議案及び当委員会に関連します事項につきまして、みんなの党神奈川県議団として、意見発表を賛成の立場から行わせていただきます。
 まず、スマートエネルギー構想についてです。
 補助金に頼らない住宅用太陽光発電への取組に知事が英断を下したことにつきましては、私どもは補助金に頼らない普及の取組を検討いただくよう、意見させていただいておりましたので、来年度の補助金廃止への流れは高く評価をいたします。
 今までの質疑において、本県の太陽光発電導入数に関して、一定の指標として補助金の交付数が話題にされておりましたが、補助金がなくなることにより、東京電力の系統連系申込数を基に普及数を把握するということです。数値は基準となる大切な指標ですので、くれぐれも継続性的な数値の報告に関する本県の取組に期待します。
 また、創エネ中心から、蓄エネ、省エネなどの新たな方策の実施についても、再生可能エネルギーの分野で先進的に取り組んできた本県の、今後の取組に期待をいたします。
 次に、池上新田公園前測定局の環境基準達成についてです。早期の環境基準達成が何よりも重要でありますので、川崎市とも十分連携の上、地域の荷主企業や運送業者が一体となり、効果的な取組が進められるように、県が取り組むことを要望いたします。
 最後に、農地改良と安心・安全な農作物の生産についてです。神奈川の農業の発展のために、農地改良工事は多くの農家の権利関係に踏み込むもので、慎重に実施しながらも、取組を推進し、優良な農地の確保に努めていただくとともに、安心・安全な農作物の生産ができ、生産者にとっても有益なGAPの取組も、関係機関と連携を密にし、進めていただくことを要望いたします。
 以上、申し上げました観点から、なお一層の御努力を期待いたしまして、当常任委員会に付託された諸議案について賛成をいたします。

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2012年 震災対策調査特別委員会-12月20日

芳賀委員
 本日の報告資料の条例の概要で、地域防災計画の推進に関する記載がありますのと、あと6ページにも地震災害対策の進捗状況というところで、県の地震災害対策の指針である神奈川県地域防災計画に位置付けた対策について、毎年度実施状況と今後の実施方向についてまとめるというような形になっておりますが、この条例と地域防災計画の関係について、若干、分かりにくい部分があるのかなと思いますので、そのことについて伺いたいと思います。
災害対策課長
 条例と計画につきましては、例えば条例は災害対策基本法の要請に基づくものというのも、県が議会の御同意を得ながら、単独で制定しているわけでございます。地震災害対策に関する本県の基本的な考え方、基本的事項を定めるものでございます。
 計画は、法的計画という形で、法律に基づくもので従来から策定はされているんですけれども、今回条例がそれに加わることで、県独自で議会の議決を経てつくった条例では、今までの計画に法律だけではなくて、条例としても根拠を与えていく、血となり肉となりというところを具体に与えていくという形で関係ができていくようになります。
 なおかつ、条例の中に具体の進行管理については、計画において進行管理をしていくという形になっておりますので、条例をつくり、もちろん条例の見直しをするんですけれども、毎年の評価みたいなところは、計画の区分でもって毎年進行管理をしていきますという流れになっております。
芳賀委員
 第2回定例会の本委員会の報告で、この地震防災戦略の検証を行うという報告がありましたが、この戦略というのが地域防災計画の中に位置付けられているというところで、この地震防災戦略というのは改めてどういうものなのかを教えていただきたいと思います。
災害対策課長
 委員御指摘のとおり、地震防災戦略は計画の一部だということで、国の考え方に基づいて策定しているものですけれども、戦略とは、では何ぞやといいますと、例えば被害想定調査で想定された人的被害とか経済的被害を今後軽減するための被害度の目標を立てまして、そのためにどういう施策をやっていくのか。数値目標ですとか、減災効果を明示して軽減を図っていくというのも戦略でございます。だから、今回の神奈川県の戦略の場合、例えば神奈川県西部地震の被害想定では、夏の12時で死者の数2,460人と想定されているわけですけれども、これを半数以上減らす目標をつくって、そのために例えばいろいろなことをしていくということを並べてやっていく、これは戦略であります。
芳賀委員
 今条例と地域防災計画の関係、そして、防災戦略の方の概要をお聞きしたんですが、この防災戦略と条例と地震防災計画のこの三つの関係性というのは、やはりなかなか分かりにくいかなと思うので、整理をして、再度御説明をいただけると有り難いと思います。
災害対策課長
 戦略は特定の地震を想定しまして、喫緊の期間内での被害者を軽減するという目標を定め、そのための対策を位置付けたものでございます。その意味では、地震による被害を軽減するための事前対策を中心にまとめたことになります。
 一方、条例と県地域防災計画といいますのは、地震災害全般を対象としまして、災害発生前の地震対策から発生後の応急対策、復旧復興まで県の地震災害対策の基本となる事項の全てを網羅しているのが条例であり、計画でございます。
 戦略はもちろんその計画の一部とも言えるわけでございますけれども、なかなかやはり分かりにくいというのが事実だと思います。国の方も東日本大震災を踏まえて、また戦略の見直し等々をやってくると思います。すっきりさせる形で、今ちょうど中間期にありますので、従来の戦略が国でも県でも生きている。計画はなるべく早く更新していって、法律も実は更新を続けていて、県は今回条例を御提案させていただいています。条例と計画というところは整理がつきそうですけれども、戦略がまだ置いていかれている状況にあります。ここを国の動きに合わせて、うまく合わせて計画に上手に三つを回しながら、県民にもアピールできるようにしたいと思っております。
芳賀委員
 前回の委員会で条例の内容を理解することが、この県民の防災知識や意識を高めるという趣旨の御答弁を頂いて、私もそれに同意しているんですが、条例とこの計画と戦略などの関係性をやはりうまく周囲の皆さんにも分かっていただいていくことも、今のお話を伺って重要だと思いますので、こうした観点を踏まえて、午前中の質問にもありましたけれども、地震防災に関する知識の普及等について、県はどのようにこれから取り組んでいかれようとしているのか、もし計画などがあれば教えていただきたいと思います。
災害対策課長
 実は南海トラフの被害の想定は、夏に出たわけですけれども、神奈川県内では津波の被害で2,900人の人的被害という可能性があると。ただ、皆さんが早期に避難すれば、限りなくゼロにというような調査報告があるわけでございます。これすなわち、これが戦略でもあります。要は、皆がすぐに行動を起こす、それだけの自覚を持っていただいて、避難していただければ、限りなくゼロに近づけられる、こういう戦略の部分がありますので、今後、県のいろいろな被害想定も見直さなければいけないでしょうし、戦略も考えないといけない。それがそろったところで、より分かりやすい形で県民の皆さんにアピールできると思います。これをしてください、そうすれば、これだけ減りますという話をできる段階になって、有効的にやっていきたいと思いますけれども、その前にももちろん条例ができましたので、是非ここは自助・共助の意識の向上に向けた取組でお願いします。例えば計画のこの部分が修正になっておりますので、是非皆さんも御承知おきくださいという取組は、地道にやりたいとは思っていますけれども、本格的にやるのは、もう少し時間をかけていかないとと思っております。
芳賀委員
 是非そこの辺も含めて、条例だけではなくて、地域防災計画とそれに基づく戦略など、若干分かりにくい部分が本当に多いと思いますので、その辺を是非整理をして、分かりやすいパンフレットなどを作っていただいて、広報に努めていただきたいと思います。
 最後の質問になるんですが、条例の概要の2の13条の防災訓練の実施等で、防災訓練の実施や参加の努力が規定をされておりますが、訓練についても、この実施や参加の規定の前に、まずやはり多くの方に参加をいただく仕組みというか、広報ですとか、そういった部分も大変重要だと思うんですが、その辺について、これから何か新しいことを考えられているのであれば、その辺を伺いたいと思います。
災害対策課長
 訓練にはいろいろな訓練があると思います。例えば町内会レベルでやる地域の訓練、そこでの参加率を高めていく、もちろん市町村と一緒にやるわけですけれども、そのことも重要でしょうし、それから、みんなで行う訓練、もう本当に大規模なものというのもあるでしょう。それはもう任意参加の部分も含めて、どれだけ多くの人が参加するかというところが、あるかと思います。インターネットでの参加の呼び掛けだとか、いろいろなことを様々な自治体でもやっているようでございます。
 それと、もう一つは県と市町村でビッグレスキューに代表されるようなものですけれども、あれも実は、一つ目的に絞った訓練であったりして、一般の参加というよりも、一般に見ていただきたいし、してもいただきたいけれども、避難訓練みたいなところでは、市町村との調整事になっていきますので、多くの方に当然、参加していっていただきたいというところはそのとおりでございますけれども、ものに応じて工夫しながら、県民の皆さんに理解していただく、体験していただくということも含めて考えていきたいと思っております。
芳賀委員
 今、フェイスブック等で金太郎も活躍をしているところでありますので、是非そういった新しいものも使っていただいて、今、防災訓練の実施にしっかりと皆さんが参加できるような仕組みも考えていただけたらと思います。
 以上で質問を終わります。

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2012年 環境農政常任委員会-12月19日

芳賀委員
 最初に、スマートエネルギー構想についてお伺いしたいと思います。
 昨年度の当委員会において、私どもから、補助金に頼らない太陽光パネル普及への取組にシフトすべきではないかという意見を述べさせていただきましたが、今回、知事から補助金廃止の答弁をしていただきましたので、これについては高く評価をさせていただいております。私どもも、今後の取組について期待しているところなんですが、若干、懸念される点もありますので、その点を質問させていただきたいと思います。
 今まで、この報告資料の21ページにあります申請件数の月別推移の形で報告されていたと思うんです。来年度は所管局が変更になる予定なんですけれども、議会といいますか、該当委員会にはどのような形で報告されていくのかというところをお伺いしたいと思います。
太陽光発電推進課長
 住宅用の申請件数ということで、これまで議会の方に御報告させていただいておりますが、仮に来年度、補助がなくなったといった場合におきましては、他の手法として考えられますのは、今、我々は東京電力のデータを用いておりまして、系統連系をするときに東京電力と契約を結びますので、その件数を月次で把握するという方法でございます。
芳賀委員
 今までの当常任委員会での質疑においては、この表の数値に基づいてスマートエネルギー構想の目標値に近づいているとか近づいていないという論議がされてきたと思うんですが、今後はその基準となるのは、東電の申込件数に移り変わっていくという理解でよろしいんでしょうか。
太陽光発電推進課長
 これはあくまでも住宅用太陽光発電導入促進事業の推移ということでお示ししております。それで年間の太陽光発電の導入量につきましては、住宅用につきましては、東京電力の数値に基づきましてトータルの発電導入量といったものを推計し、使っていく、こういう状況でございます。
芳賀委員
 数値というのは目標達成というところにおいてすごく重要な基準になると思いますので、この基準をしっかりと明確にして使っていただきたい。今までの委員会ですと、分かりやすいということでこの推移を使っていたと思うんですが、同様に目に見える形で御報告がされるようにお願いしたいと思います。
 あと、具体的な補助金に頼らない普及策において検討されているものなどありましたら教えていただきたいと思います。
新エネルギー・温暖化対策部長
 今日も高橋委員から補助金の廃止について御質問いただきまして、こうした中で、県の施策、取組が後退しているような印象を県民に与えないようにしていただきたいといったお話もございました。
 基本的な考え方は、私どもは、スマートエネルギー構想において、創エネ、省エネ、蓄エネに総合的に取り組み、その中で、今までは、基本的には創エネを中心にやってまいりました。
 今後につきましては、もちろん創エネも中心にやっていきますけれども、蓄エネあるいは省エネを合わせて、これらの三つをできる限り連携させながら一体的に取り組みたいと考えております。つまり、エネルギーの供給もそうですけれども、それをいかに効率的に使っていくか、省エネをしていくか、そういった総合的な取組にこれから軸足をきちっと置いていきたいというふうに思っております。
 そういった意味では、太陽光発電の補助制度については、現行の補助制度を見直しさせていただこうということで、今調整を進めておりますけれども、それに替わるような新しいスマートエネルギー構想を進めていく方策について、そういった部分も含めながら、今、庁内で多角的に検討させていただいているところでございます。
芳賀委員
 この再生可能エネルギーというのは本当に選挙の争点でもありましたし、導入が進むことについては悪いことはないと思いますので、是非とも全庁を挙げて頑張っていただきたいと思います。
 次に、自動車排出窒素酸化物及び粒子状物質総量削減計画素案について伺いたいと思います。
 資料の神奈川県自動車排出窒素酸化物及び粒子状物質総量削減計画素案について、これに関しまして二酸化炭素の環境基準をこれまで一度も達成していない川崎市川崎区池上新田公園前測定局が位置する東京大師横浜線の周辺の地域について、局地汚染対策を推進するというふうにありますが、これに関連しまして何点か伺いたいと思います。
 確認ですが、この測定局だけが環境基準を達成したことがない理由を改めて伺いたいと思います。
大気水質課長
 この測定局は県道6号東京大師横浜線、いわゆる産業道路に面しておりまして、窒素酸化物の排出量が多い大型貨物車の混入率が全体の4割以上を占めておりまして、他の道路に比べて大型車の混入率が非常に高いことが要因と考えているところでございます。
 また、特に朝夕を中心といたしまして、川崎市の臨海部の事業所、あるいは物流拠点に出入りする車が渋滞するため、そういった場合のアイドリングが問題になっていると思っております。
 さらに、首都高速道路横羽線の高架の下に位置しているということで、風が通りにくく空気がよどみやすいといったようなことも要因と考えているところでございます。
芳賀委員
 今御答弁にありましたように、臨海部における地域の荷主企業とか運送事業者の方々への働き掛けがやはり重要であると思うんですが、事業者に対してどのような取組を求めているのか伺いたいと思います。
大気水質課長
 現在までの取組でございますけれども、県では平成21年度に、この地域の二酸化窒素の環境基準達成を目的に、事業者向けの自動車利用ガイドラインを作成いたしまして、川崎臨海部における荷主企業あるいは運送事業者を直接訪問いたしまして、エコドライブの実施、低公害車の使用、輸送の効率化といった取組を要請してきたところでございます。
 また一方、川崎市におきましては、市の条例によりまして、環境に配慮した運搬制度、いわゆるエコ運搬制度というものを定めまして、平成22年4月から施行しているところでございます。この制度では、市内の大規模な荷主企業に対しまして、運搬の委託をする際、運送業者あるいは取引業者に対しまして、エコドライブの実施などを書面で要請するといったことを義務付けているところでございます。現在までの取組は以上でございます。
芳賀委員
 この臨海部の事業者による取組の実効性を高めていって、環境基準を早期に達成するために、今後どのように施策を進めていくのか伺いたいと思います。
大気水質課長
 この測定局におきまして、二酸化窒素の環境基準の超過状況をいま一度調べましたところ、全体の約8割が10月から翌年の2月の期間にあることが分かりました。とりわけ、11月と12月のいわゆる初冬期におきまして集中しているということが分かったところでございます。
 この状況に関して、本年9月に開催いたしました総量削減計画策定協議会の専門委員会におきまして、特に高濃度となる時期に対策を強化すべきという御意見を頂いたところでございます。そこで、今回の計画素案におきましては、初冬期における川崎市との連携を進めまして、例えば地域でのキャンペーン活動を行うですとか、あるいは事業者に対しまして、とりわけこの初冬期の時期におきましてエコドライブ、アイドリングストップを徹底し、低公害車の使用を促進したり、あるいは首都高速湾岸線の方へう回するよう協力していただくなど、こういったことを要請していくことを位置付けているところでございます。
 あともう一点、併せて、今後臨海部の事業所におきます先進的な取組事例も幅広く周知いたしまして、取りまとめて紹介することによって、さらに事業者の自主的な取組を促してまいりたいと考えております。
芳賀委員
 初冬期に二酸化窒素が高濃度になりやすいということなんですが、その原因などは推測できているのでしょうか。
大気水質課長
 初冬期に高濃度となる理由につきましては、やはり気象の要因が大きいのではないかと推測しているところでございます。文献等を調べてみたんですけれども、具体的には、この時期に移動性高気圧が広く日本を覆って、1日中風が弱くて、また地表面の気温が低下いたしまして、大気の上下方向の循環がなかなかなく、それが妨げられる気象条件の下で、自動車の排気ガスがたまりやすい状況があると考えているところでございます。
芳賀委員
 高濃度となりやすい時期に重点的な取組を行うのは分かるんですが、そのためには、事業者への高濃度情報というか、お天気の状況など、様々な情報の提供が重要だと思います。そこで、効果的な高濃度情報の提供についてはどのようにお考えいただいているのか伺いたいと思います。
大気水質課長
 現在、県では、平成21年度からになりますけれども、池上測定局に関しまして、二酸化窒素の情報システムというものを運用しております。このシステムでは、当日の朝方に二酸化窒素の濃度が高くなったとき、あらかじめ登録いただいた事業者に、電子メールによりまして当日の情報を提供しているところでございます。
 しかしながら、川崎の臨海部における荷主あるいは運送業者に対しまして、低公害車の使用あるいは運送経路の変更などの協力を求めるためには、なるべく前日において情報提供を行うことが望まれていると考えているところでございます。
 そこで、現在、気象のいろいろな情報なども勘案いたしまして、この測定局が高濃度となる日の前日に情報提供できるよう、今、検討を進めているところでございます。来年の初冬期には、このシステムの運用を開始したいと考えています。
芳賀委員
 計画においては様々な施策が位置付けられているんですが、地域での取組を進めるために、全体的な推進体制についてはどのように考えているのかお伺いいたします。
大気水質課長
 川崎市におきましては、自動車に起因する環境問題に対応するために、今年の4月になるんですけれども、事業者、市民、それから関係団体あるいは関係行政機関が相互に連携することを目的といたしまして、かわさき自動車環境対策推進協議会を設立したところでございます。本県もこの協議会に参加しておりますし、また、臨海部の関係者だけによるワーキングも設けられるところでございます。この枠組みを活用いたしまして、局地汚染対策を進めていきたいと考えております。
 また、もう一つ、初冬期におきます重点的な取組を行うに際しましては、やはり、地域外から流入する車に対する対策も重要と考えておりますので、近隣自治体との連携した取組が図られますよう、九都県市首脳会議の場でも協力を要請してまいりたいと考えております。
芳賀委員
 この総量削減計画においては、唯一の非達成局であります池上新田公園前測定局での、早期の環境基準の達成が何よりも重要であると考えております。川崎市とも十分連携の上、地域の荷主企業や運送業者が一体となって効果的な取組が進められるよう要望いたします。また、この計画の進捗状況をよく把握の上、施策の見直しを適切に行っていただきたいと思います。
 続いて、保安林制度について伺いたいと思います。
 先日、水源林の現場を視察いたしまして、良質な水を安定的に確保するため、第1期実行5か年計画に基づいて県が進めてきました水源環境保全・再生の取組は、着実な成果を上げている様子を確認させていただきました。私たちがふだん当たり前に思っている安全で快適な暮らしは、命の源である水が欠かせません。水源環境保全・再生の取組も、つまるところは、いかに取水源のかん養や山地災害の防止といった、森林が本来持っている多様な公益的な機能を高度に発揮させていくかということに尽きると考えております。
 こうした中で、水源環境保全・再生の取組と並んで、森林法に位置付けられた保安林制度も森林の持つ公益的な機能を発揮させるための重要な役割を担っていると承知しているところですが、森林の果たす役割を法制度の面からしっかりと担保する一方で、様々な規制も課せられている保安林制度でありますので、改めて何点か確認させていただきたいと思います。
 まず、保安林制度の目的と保安林の種類の概要について、確認の意味で伺いたいと思います。
水源環境保全課長
 まず、保安林制度の目的でございますが、森林には水を育んだり、土砂崩れなどの災害を防止したり、美しい景観などを提供するといった公益的な機能がございます。保安林はこうした森林の機能を維持する上で重要な森林を指定することで、伐採や土地の改編を制限する森林法に基づく制度でございます。
 保安林の種類でございますが、指定によって期待される森林の機能によって分類されております。いわゆる緑のダムであります水源地の森林を指定する水源かん養保安林、表土の侵食や土砂の流出、崩壊による土石流などを防ぐ土砂流出防備保安林、名所や旧跡、趣のある景色の保存のための風致保安林等、全部で17種類ございます。
芳賀委員
 17種類の保安林があり、その種類ごとに指定の目的があるとのことですが、本県の場合どのような保安林が指定されているのか、地理的な特徴などについても併せて伺いたいと思います。
水源環境保全課長
 本県の場合、17種類の保安林のうち、先ほど申し上げました水源かん養保安林や土砂流出防備保安林などのほか、土砂崩壊防備保安林、飛砂防備保安林、魚つき保安林、保健保安林など、12種類が指定されております。地理的な特徴ですけれども、県内の保安林の面積は約5万1,000ヘクタールございまして、県内の森林面積9万5,000ヘクタールの54%を占めています。保安林5万1,000ヘクタールのうち、丹沢全域や箱根などを中心とする土砂流出防備保安林が約3万6,000ヘクタールと一番多うございまして、次いで多いのが相模湖、宮ヶ瀬湖、丹沢湖などの重要な水源保全地域を中心とする水源かん養保安林で、約2万5,000ヘクタールが指定されております。
 一部重複しますけれども、この二つを合わせますと約5万ヘクタールとなりまして、本県の保安林面積の98%を占めています。
 また、面積は非常に小さいですけれども、湘南海岸の砂浜から飛んでくる砂から住宅を守る飛砂防備保安林が99ヘクタール、真鶴半島の魚の繁殖を助ける魚つき保安林が35ヘクタール、鎌倉江の島などの名所や旧跡、趣のある景色などを維持保存する風致保安林が84ヘクタールなどとなっています。
芳賀委員
 次に、この保安林に指定されるまでの手続と、指定された場合にどのような制限があるのか伺いたいと思います。
水源環境保全課長
 保安林の指定手続は、森林の所有者など指定しようとする保安林に直接の利害関係を有する者からの申請によって始まります。その後、審査の上、指定の予定告示を行いまして、直接の利害関係者が意見書を提出する機会を設けた上で、保安林の所在場所、指定の目的などを告示することで指定が決定いたします。
 次に、保安林に指定された場合に制限される行為ですけれども、保安林の指定目的が達成されるためには、森林として保全されることはもとより、適切な森林整備が確保される必要がありますので、森林の伐採や開発による土地の形質の変更が制限されるとともに、伐採後の植栽義務が課せられています。
芳賀委員
 行為制限があるとのことなんですが、逆に、どのような行為であれば保安林内で行うことが可能なのか伺いたいと思います。
水源環境保全課長
 まず、樹木の伐採につきましては、伐採制限の範囲内で知事の許可を受けるか、あるいは知事に届け出て行うことが可能でございます。
 なお、つる植物を切ったり、あと枝打ちをしたりするといった日常の管理に伴う行為であれば許可や届出は不要でございます。また、保安林内で行うことが可能な土地の改編につきましては、森林と一体で管理される林道や木材集積場の設置、あるいは幅が1メートル未満の水路や塀などの線的な施設、あるいは標識や電柱といった点的な施設の設置など、保安林の機能の維持に支障を及ぼさない利用については、知事の許可を受けて行うことができます。
 したがって、こうした行為以外の、例えば森林を開発して森林以外に転用するような行為を保安林内で行うことはできないことになっております。
芳賀委員
 今、可能な行為については理解させていただきましたが、森林以外のものに転用する開発行為は全く認められないということで、どうしても開発が必要な場合には保安林を解除するしかないと思うんですが、どのような場合に解除が可能になるか伺いたいと思います。
水源環境保全課長
 保安林の解除が可能となる場合としましては、指定の理由が消滅したとき若しくは公益上の理由により必要が生じたときでございます。指定の理由が消滅したときといいますのは、余り現実的な話ではないんですけれども、例えば大規模な災害によって集落など、その保安林の受益の対象そのものが消滅してしまった場合ですとか、あと保安林そのものが破壊されて、その復旧も著しく困難と認められる場合などが該当いたします。
 公益上の理由により必要が生じたときといいますのは、土地収用法やその他の法令によって土地を収用し又は使用する事業を実施する場合などがこれに当たります。具体的には、道路事業ですとか鉄道事業、急傾斜地崩壊防止施設の設置などでございます。
芳賀委員
 これまで保安林が廃止された事例としては、どのようなものがあるのかお伺いいたします。
水源環境保全課長
 これまでの保安林の指定解除の例ですけれども、平成19年度から平成23年度の5箇年間で見ますと、公益上の理由により解除した事例で申し上げますと、箇所数は35箇所、面積が約6.1ヘクタールでございます。転用の目的別では、道路法による事業が一番多くて24箇所、急傾斜地法による事業が5箇所、河川法による事業が3箇所、農道事業が2箇所、その他、これは放送塔を建てたものなんですが、それが1箇所となっております。
芳賀委員
 森林の公益的機能を維持するために、保安林制度というしっかりとした担保があるということが分かりましたが、森林の恩恵を享受する県民全体としては有り難い反面、森林の所有者にとっては、所有する森林を活用しようにも厳しい規制が課せられているという面があります。その辺りについては、森林所有者に対してどのような配慮がなされているのでしょうか。
水源環境保全課長
 森林所有者に対する配慮でございますが、まず保安林に指定されますと、固定資産税や不動産取得税が非課税となります。また、相続税や贈与税につきましても、これは伐採制限に応じて異なるんですけれども、課税評価額が3割から8割控除されるようになっています。また、伐採の制限が課せられている保安林につきましては、事実上立木資産の処分を凍結していることになりますので、保安林の指定によってその森林の所有者が通常受けるべき損失について補償される場合がございます。具体的には伐採した際に上がると見込まれる収益の利息相当分を補償しております。
芳賀委員
 現地では、水源林と保安林の二つの標識を見たんですが、水源の森林づくり事業と、この保安林制度はどのような関係になっているのか、双方の連携というものがあるのか、最後に伺いたいと思います。
水源環境保全課長
 県の事業の枠組みであります水源の森林づくり事業と、森林法に基づく保安林制度、これは別個のものでございまして、例えば、保安林に指定された森林が、水源の森林づくり事業にはのらないといったような、すみ分けをしているということはございません。
 双方の連携ですけれども、現在、水源の森林づくり事業によって森林の整備を推進しておりますが、整備しようとする場所が荒廃しているような場合、土砂災害が発生すればせっかく整備した森林そのものが失われてしまうというおそれがあります。そういう場合に、そうした場所を保安林に指定した上で、山腹工事や谷止工事といった保安林制度における保安施設事業、いわゆる治山事業と呼ばれているものを行うことがございます。治山事業により森林の生育基盤をしっかりとさせた上で森林整備を行えば、整備効果を高度に発揮させることが可能となりますので、森林の基盤整備であります治山事業と、水源の森林づくり事業がしっかりと連携していくことが非常に重要であると考えています。
芳賀委員
 本県では、この水源環境の保全再生といった新しい取組がある一方で、森林の公益的機能を守るために保安林という法的制度で貴重な森林を保全してきております。水源の森林を直接に保全していくことは大変重要なことであり、引き続きしっかりと制度の運用と森林の保全に努めていただきたいと思います。
 次に、安心、安全な農産物の生産について最後に伺っていきたいと思います。
 県内の大型直売センターに行くと多くの県民でにぎわっておりまして、私も伺ったことがございますが、県内産の新鮮で安心、安全な食物には、県民の高いニーズがあると思います。効率的な農業生産を行うために農薬が大きな力を発揮することは承知しているんですが、その使い方を間違えると安全面で大きな問題となると思います。
 そこで、安全な県内産の農産物を生産するための取組について幾つか質問していきたいと思います。
 まず、農業生産で農薬を使用する場合、使える農薬が決められていると聞いておりますが、どのようなことが決められているんでしょうか。
就農参入支援課長
 農薬でございますが、全て登録制になってございまして、安全性の観点から、使える作物、例えばトマトとかキュウリですけれども、使える作物が決まってございます。あと希釈倍数、使うときに薄める倍数ですが、1,000倍とか2,000倍とか、そういう決まった倍数がございます。それと1回の栽培に使える使用総回数、それと使用時期、こういったことが使用基準として定められてございます。この使用基準を遵守することで、安全な農産物が生産できるということでございます。
芳賀委員
 そのように決められた使い方を守ると、なぜ安全な農作物が生産できるのかというところはあります。無農薬というのはすごく安全だという印象があって、また、低農薬といった農法もありますけれども、そこら辺、農薬を使ってなぜ安全な農作物ができるかというところはどのように考えておられるでしょうか。
就農参入支援課長
 農薬の登録制度は国の方で所管されておりまして、登録された農薬だけが製造、輸入、販売ができる仕組みになってございます。登録に当たっては、病害虫などへの効果だけではなくて、作物への残留性、人への毒性などについても検証が行われて登録がされます。
 今お話がありました、特に安全性に係る部分でございますが、農薬の残留について、仮に一生涯、毎日摂取し続けたとしても、人に危害を及ぼさない摂取量というのを計算で求めまして、さらにその摂取量に100倍の安全率を見込んで、最終的な許容摂取量が設定されるようでございます。
 先ほどの使用基準も、この許容摂取量が守られるように定められますので、確実に安全な農産物が生産できるという状況になってございます。
芳賀委員
 農薬を適切に使用したかどうかは、何か確認する方法はあるんでしょうか。
就農参入支援課長
 農薬の適正使用につきましては、基本的には、生産者が使用するごとに確認するということがベースになってございます。ただし、県内の各農協では、生産者が記帳した農薬の使用履歴、いつ何を使ったかという履歴ですけれども、それを出荷と一緒に出していただきまして、それをコンピューターに読み込みまして、使用基準に適合しているかを判定するシステムを導入して確認を行ってございます。
 システムの導入状況ですが、農協によって若干違いはございますが、本店や基幹的な支店、営農センター等に導入されてございまして、現在200品目以上の作物が対象となってございます。順次、品目の拡大が行われているという状況でございます。
芳賀委員
 この農薬の使用履歴について、農家が使用履歴を忘れてしまった場合とか、そういった場合の対策はどのようになっているのですか。
就農参入支援課長
 日々の作業の中でミスを防ぐということの基本は、繰り返し、農薬の適正使用について、農家の方々に意識を持っていただくことが、最も重要なことであると考えてございます。
 そこで、各農協と連携しまして、毎年、農薬の安全使用の徹底、また保管などについて講習会を実施してございまして、平成23年度には延べ907回、1万1,667人を対象に講習会等を実施してございます。
 また、より確実に安全・安心な農産物が生産できるように、農薬だけではなく、出荷までの全ての農業生産にかかるリスク、例えば泥汚れですとか、加工における異物の混入などでございますけれども、生産工程で発生が懸念されるリスクについて事前に洗い出しを行い、作業結果を記録し、後でチェックするという生産工程管理、いわゆるGAPと呼んでございますけれども、そのような取組の普及にも努めているところでございます。
芳賀委員
 GAPの取組は、どのくらいまで広まっているのか伺いたいと思います。
就農参入支援課長
 生産、出荷までの全てのリスクを洗い出すGAPの取組の広がりの状況でございますが、平成21年度から23年度までの3箇年で、県内32の主要産地への導入を進めてまいりました。平成23年度末で、一応、30産地への導入が完了してございます。
 また、主要産地以外の導入も順次進めてございます。今後も関係機関と連携して、チェック項目の増加などによる取組内容のステップアップを図るとともに、より多くの導入が図られるようPRなど、支援に努めてまいりたいと考えてございます。
芳賀委員
 最後に確認の意味で伺いたいんですが、農作物の残留農薬の検査はどのように行われているのか伺いたいと思います。
就農参入支援課長
 農産物の残留農薬の検査は、食品衛生法に基づきまして県保健福祉局の方で実施してございます。食品衛生課が取りまとめております神奈川の食品衛生というデータがございますが、横浜市や横須賀市など保健所を有する市と県で、県内に流通している食品の安全性を確認するための検査を実施してございます。
 平成22年度の残留農薬検査数は、そこの資料によりますと、国産食品で404検体、輸入食品で311検体の残留農薬検査を実施している状況になっております。
 あと、県内の一部の農協では、自主的に自らの農産物の残留検査を実施している農協もございます。
芳賀委員
 より安心、安全な農作物の生産ができて、生産者にとっても有益なGAPの取組を広げていただくとともに、残留農薬の検査もしっかりと行っていただきたいと思います。